AIに「編集を伝える」ことから始まった実践

生成AIが編集の現場に入ってきたとき、最初に思い浮かぶのは作業の委任だ。文字起こし、下書き、リサーチの補助。そうしたイメージは決して間違いではない。しかし、AIを本当の意味で編集の協働者として迎え入れようとすると、もうすこし根本的な問いに行き着く。

自分たちは何を大切に言葉を選んでいるのか。どんな原則で記事を組み立てているのか。チームやメディアの個性は、何によって支えられているのか。

暗黙となっていた「編集の知」を言語化し、共有可能なかたちに描き直す。その営みを経て、AIは伴走者になる。わたしたちは、自分たちが運営するメディアのなかで、言葉づかい、編集の原則、固有用語の扱いなどをドキュメントとして整備し、AIに参照させながら編集を補助するしくみを少しずつ立ち上げてきた。いまも、試行錯誤を重ねている。

実践の先にある、もっと大きな問い

実践を重ねるうちに見えてきたのは、「AIをどう使うか」という問いの先に、もっと構造的な問いが控えているという事実だ。

編集の営みそのものを、人とAIでどう分かち持つのか。

その問いに向き合う場として、editorial studies #7「inquireが実践する、編集における人とAIの協働」を開催する。わたしたちが取り組んできた現場の実践、そこから見えてきた編集の変化、これから編集者にとってどのようなAI活用がありうるのか。

モリジュンヤ(株式会社インクワイア 代表取締役 / inquire.jp 編集長)が話題提供を行いつつ、参加者のみなさんとともに対話を重ねたいと思っている。

当日のプログラム

開場:18:30
オープニング:19:00〜19:10
話題提供:19:10〜19:50
対話:19:50〜20:50
クロージング:20:50〜21:00
交流:21:00〜21:30

対話のパートでは、参加者のみなさんから問いや実践を持ち寄っていただき、ともに議論を深めていきたい。「AIに任せてみたけど、うまくいかなかったこと」「これだけは手放せないと感じる仕事」「AIとどんな付き合い方をしていきたいか」。現場のもやもや、仮説を、自由に持ち込んでほしい。

こんな人におすすめ

・生成AIを編集・ライティングの仕事にどう組み込むか、試行錯誤している方
・自社のメディアやオウンドメディアにAIを活用したい広報・コンテンツ担当者
・人とAIが協働するためのワークフローやスタイルガイドを設計したい方
・編集の暗黙知をドキュメントやシステムとして言語化することに関心のある方
・「編集とテクノロジー」をテーマに、他の実践者と対話してみたい方

イベント詳細

日時:2026年5月28日(木)19:00〜21:30(開場 18:30)
会場:HOME WORK VILLAGE 304教室(東京都世田谷区池尻2丁目4-5)
参加費:無料

お申し込みはこちらから。

editorial studiesとは

inquireが主催する、「編集」に関連する考え方や技法、キャリアなどを探究するイベントシリーズ。理論と実践を往復しながら、参加者が自分の実務に活かせる視点と技術を持ち帰れる場をつくることを目指している。