地域のパン屋さんが抱えるあらゆる課題を独自の冷凍技術とDXで解決する株式会社パンフォーユーが、株式会社ギフティ、九州オープンイノベーション1号投資事業有限責任組合、無限責任組合員(GxPartners有限責任事業組合)及び、株式会社FFGベンチャービジネスパートナーズを引受先とする第三者割当増資により、シリーズAラウンド第1回の資金調達を実施した。また、eギフトプラットフォーム事業を展開する株式会社ギフティとの資本業務提携も同時に発表している。

パンフォーユーは、個人向けパン宅配サービス「パンスク」、法人向けパンサービス「パンフォーユーオフィス」、冷凍パンを活用したパン屋開業支援サービス「ゴーストベーカリー事業」、パンのOEMプラットフォーム「パンフォーユーBiz」の企画運営など、パンに関する様々なサービスを展開している。

パンフォーユーは、独自のパン冷凍技術・パン屋さん向けSaaSプロダクトを活かした販路拡大戦略で、パン屋の販売チャネル拡大をサポートしてきた。今回の資金調達により、パン屋向けに独自開発しているSaaSプロダクト「パンフォーユーモット」のさらなる開発を進め、パン屋さんを取り巻く全ての作業を効率化できるよう機能拡充を進めていくという。

また、eギフトプラットフォーム事業を推進するギフティと連携により、パン屋のeギフト市場への参入を進める。こうしたeギフト市場への参入は、個々のパン屋が取り組むにはハードルが高かった。パンフォーユーが間に入ることによって、パン屋の負担を下げながら、新たな活動を可能とする。さらに、ギフティのサービスである「giftee Loyalty Platform」を活用することで、パンフォーユーと提携するパン屋へのデジタルの回数券、定期券、サブスクリプションなどの各種ソリューションを提供し、顧客ロイヤリティの向上や収益の安定化を支援する新サービスを開発していく方針だ。

すべてが拡大して、巨大な企業となってほしいわけではないが、かといってスモールプレイヤーはリソースが限られるという弱点もある。パンフォーユーのような特定の業界における新たな経済圏を作り出そうとするプレイヤーの存在は、多様なプレイヤーが社会に存在し続けるためには不可欠だろう。