一般社団法人デサイロが公募した、人文・社会科学分野の研究者を伴走支援する「デサイロ アカデミックインキュベーター・プログラム」第1期の採択者が決定した

今年の7月から募集を開始していた、同プログラムには約120名が応募。予定していた採択者を3名から6名に増枠し、カテゴリをAとBの2つに分けて採択者を決定した。Aの採択者には研究助成として100万円、Bの採択者には研究助成として30万円が給付される。

以下に、採択者の研究テーマをリストアップしていく。詳細はデサイロのプレスリリースをご覧いただきたい。研究内容を見ているだけでも、興味深い。

カテゴリA

  • ひとはなぜうたをうたうのか──「手話でうたう」ひとびとの人類学|西浦まどか
  • 市民的抵抗としての芸術を考える──「アーティビズム」の映像人類学|丹羽理
  • 21世紀の暴力批判論──未来をつくる「平等主義的暴力」の可能性|ふくだぺろ

カテゴリB

  • AIと音楽家が織りなす「ライブ性」──人間と機械の創造的な関係性の模索|加藤夢生
  • 「死そのもの」とはなにか?──アートとの協働による文化人類学的探究|金セッピョル
  • 美術の脱植民地化をめぐって──「正統な美術」はいかにして書き換わるのか|中村融子

採択者の研究者に対しては、デサイロが単年の研究助成にとどまらない、採択者のキャリアのフェーズに応じた長期的な伴走支援を実施する。また、約1年後の2024年末頃を目処に成果発表会を予定しているという。

デサイロは、人文・社会科学系の研究者がより持続的に活動できるエコシステムを生み出すために、その課題と機会領域を探る「リサーチレポート」の制作を進めており、クラウドファンディングにて支援を募っている。人文・社会科学系のテーマが関心のある方はぜひチェックを。