北欧では、環境課題、都市、ウェルビーイングなど様々な領域において、特定の事業や政府、NGOなど、単独では到底解決することが困難な課題へと取り組むために、共創的な解決を目指す「システミックイノベーション」のアプローチが活用され始めている。

システミックイノベーションに取り組む企業はその過程のにおいて、ミッションに関連する多様なアクター(主体)とのコラボレーションを通じて課題解決に取り組み、既存のバリューチェーン全体を再創造しながら、新たなマーケット・エコシステムの創出を目指すという。

サービス・ドミナント・ロジックにおいては、誰もが価値創造を担うアクター(主体)であり、BtoCでもBtoBでもなく「AtoA」と表現される。AtoAというレンズで捉えると、バリューチェーンのような「価値づくりには終点がある」という前提ではなく、世の中のアクセス可能な資源を星座のようにつないで価値を生み出しているので「価値星座(Value Constellation)」という表現を用いる。システミックイノベーションというアプローチには、こうした考え方にも通ずるものがありそうだ。

システミックイノベーションのアプローチを取り入れ、社会的インパクトを生み出す事業創出のためのインキュベーションプログラム「The Garden」では、以下のような取り組みを想定している。

  • 北欧の先進的企業を巻き込んだスタディツアー
  • 「システミックイノベーション」のアプローチ
  • 課題設定から事業創出までを伴走

同インキュベーションプログラムの詳細に関するリリースに合わせて、デンマーク・デザイン・センターCEO クリスチャン・ベイソン氏とKESIKI 代表取締役CDO 石川俊祐氏による対談セッションの開催も発表されている。関心のある人はチェックしてみては