Mozillaは、ケニア、タンザニア、コンゴ民主共和国を拠点とする音声技術プロジェクトに対して、40万ドル(約4600万円)の助成金を提供すると発表した。スワヒリ語圏で活動している個人やチーム、従業員が50人未満の企業が申請可能で、非営利団体も対象となっている。

このプログラムでは、Mozillaが進める音声技術をよりインクルーシブにすることを目指すオープンソースの取り組み「Common Voice」のスワヒリ語データセットを利用して、農業や金融の問題を解決するプロジェクトを募集する。特に、性別、所得格差、場所によりテクノロジーを利用できない人々を支援するプロジェクトを求めているそうだ。

この取組の背景には、世界中で多様なウェブサイトやサービスにおいて音声技術が急速に普及していることがある。その一方、多くのサービスでは英語、フランス語、スペイン語、ドイツ語など限られた言語に対応した音声技術を提供しており、多様な言語のユーザーを対象にしているとは言い難い。

アフリカの地域は、音声技術の発展の恩恵に預かれていない。Mozillaによれば、AlexaやSiri、Google Homeなどのプロダクトは、いずれもアフリカの現地語を1つとしてサポートしていないという。今回の助成金はこうした課題を解消するためのプロジェクトを募集している。

意向書の提出期限は中央アフリカ時間で3月22日、正式な申込期限は4月12日となっている。審査は、Mozillaの従業員とアドバイザー、外部委員会が担当するそうだ。