おかえり株式会社が先行予約の受付を開始した、竹でつくったトイレットペーパーの定期便サービス「BambooRoll(バンブーロール)」は、環境負荷を日常的に下げることに一役買ってくれるかもしれない。

バンブーロールは原材料を竹100%とするトイレットペーパーをつくり、定期便でユーザーの自宅まで届ける、トイレットペーパーのサブスクリプションサービス。4人家族で1ヶ月に1箱を目安に、18ロールを1箱に詰めてユーザーの希望する頻度で提供するという。

バンブーロールが原材料としている竹は、二酸化炭素の固定能力と耐久性からプラスチックや木材の代替資源として、注目を集める素材のひとつだ。環境への配慮を重視しているシューズブランド「Allbirds」にも、竹を材料にしたプロダクトが存在している。

草である竹は木よりはるかに早いスピードで生育し、成長過程での二酸化炭素の吸収力も高いとされている。成長収穫してもすぐに自然に生え、成長に必要な水も少量で済む。ちなみに、竹ではないがパタゴニアが生産しているビール「ロング・ルート」は、多年生穀物であるカーンザを利用している。これも二酸化炭素を取り込み、より多くの炭素を土に戻すという。原材料の生育過程における環境に対する影響を考慮することも重要だ。

さらに、バンブーロールは製造工程では再生可能エネルギーの電力を使い、パッケージにはプラスチック・フリーのリサイクル段ボールを採用。トイレットペーパーの芯も竹でつくり、パッケージの段ボールと合わせてリサイクル可能にするという、ゼロ・ウェイストのパッケージを実現するという。

2019年2月のNRDCの調査結果によると、日本は一人あたりのトイレットペーパーの消費量が世界第4位と発表されている。ここでの環境負荷が減少すれば、一人ひとりにできる新たなアクションの可能性が見えてくる。

もちろん、トイレットペーパーなので一定の使い心地は必要だし、ビジネス的に成立するためにも一定数以上の人々が利用するよう普及させる必要はある。ビジネスを通じてできる環境アクションとして、バンブーロールには期待したい。

URL:
https://bambooroll.jp