人の個性がそれぞれであるように、大切な関係性は人によってそれぞれだ。

だが、本来多様であるはずの関係性の強さを示すための手段は多様にはなっていない。

象徴的なものは、「指輪」だ。互いに指輪を持つ関係性はもっと柔軟になってもいいのではないだろうか。

ペットとの関係性をより強いものに

「指輪を通じて、パートナーシップのあり方を問い直す」というコンセプトを掲げて、多様な関係性のための企画・事業を世の中に送り出している株式会社Re.ingが、新たなプロジェクトを発表した。

ペットとの絆をつなぐ指輪「PETTIE」だ。本日、クラウドファンディングのプラットフォーム「CAMPFIRE」でのクラウドファンディングが発表された

指輪は、高岡伝統の技術で作られた、金属でありながら、柔らかに好きな形に作り変えられる錫を用いて、ひとつひとつ職人さんが手作りしているという。両端には刻印で名前を入れることができ、着用時は好きな面を表にできる。

プロダクトデザインを手がけているのは、デザインの世界で社会や未来により良い変化をもたらすための活動を続けているソーシャルデザインファーム「NOSIGNER」だ。

指輪はCAMPFIREでの先行予約販売という形で、限定30セットを販売予定価格の20%OFFで販売されている。

多様な関係性ための指輪

Re.ingは、1対1の男女のための婚約・結婚指輪だけでなく、現代社会に存在する多様な関係性のための指輪を考案し、作成している。

第一弾では、性別にとらわれることのない多様な愛の形からインスピレーションを受けたマリッジリング「LITTLE RAINBOW」を、第二弾では、生死を超えたつながりにインスピレーションを受けたダイヤモンドリング「Dearmond」を世に送り出してきた。

第三弾として、彼らが着目した関係性が人とペットだ。ペットを飼う人の数は増加しており、家族のように接する人も増えている。人とペットの間にある関係性の強さを表現する手段として指輪を用いるというアプローチは面白い。

多様な関係性のための指輪を世に送り出していくことで、従来持っていた指輪が持つイメージを塗り替えることにつながる。もう何年かすれば、指輪をつけるという行為はもっと多様な関係性の中で当たり前のものとなるかもしれない。

そうすると、指輪やアクセサリー自体のマーケットも広がっていくわけだけれど、そのプロセス自体にも価値を持たせられるユニークな挑戦だ。