ニュートン、ノーベル、アインシュタイン……知っている科学者の名前を挙げてみると気づく、その中に女性の名前があまり出てこないことに。
歴史の陰に隠された女性研究者たち
女性科学者といえば、昨年、NASAの宇宙研究を支えた三人の女性の実話を映画化した「ドリーム(原題:Hidden Figures)」が話題となったことは、記憶に新しい。近年は日本でも「リケジョ」という言葉が広がり、女性研究者に注目が集まるようになった。しかし、ドリームでも描かれていたように、歴史的には女性研究者の功績は陰に隠れてしまうことが多かった。
そこで、2016年にニューヨークのイラストレーター、Rachel Ignotofsky(レイチェル・イグノトフスキー)氏は、おしゃれなイラストと共に50人の女性研究者を紹介するビジュアルブック『Women in Science: 50 Fearless Pioneers Who Changed the World』を作った。
ビジュアルブックは発売されると同時に欧米の保護者の中で話題となり、Amazon USAでは370件を超えるレヴューで平均4.6(最高評価5)という高い評価を得ている。
Women in Scienceの日本語訳が発売決定!
そんなWomen in Scienceの邦訳『世界を変えた50人の女性科学者たち』(創元社)が2018年4月に刊行されることが決定した。
翻訳を担当するのは翻訳家・文筆家の野中モモ氏だ。彼女はこれまで、ロクサーヌ・ゲイの『Bad Feminist: Essays』の邦訳『バッド・フェミニスト』(亜紀書房)などを担当してきた実力派だ。
野中氏によると、本文は子供でも楽しめるよう、小学5年生以上で習う漢字にルビが振られているそうだ。新年度はニューヨーク発のおしゃれなイラストを眺めながらお気に入りの女性研究者を探してみるのはどうだろうか。