現代のビジネス環境において、表面的な課題解決だけでは太刀打ちできない「正解のない問い」が増加している。しかし、多くの企業組織には、これまでの経験則や効率性の追求によって「問い直すこと」が抑制され、諦められてしまった領域が潜在している。

「Orillon」は、こうした組織特有の「哲学的課題」を概念的に捉え直し、周囲と共有可能な形へと昇華させる力を養うための実践型プログラムだ。単なるスキルの習得に留まらず、参加者は以下の三つの問いを深めていく。

  1. 企業に固有な“哲学的”課題とは何か: 経験から出発し、組織内に潜む力学を概念的に捉える。

  2. “共に取り組む”ためのアプローチ: 課題を明晰に認識し、他者と共有・運用するための仕組みを設計する。

  3. 「哲学する」とはどういうことか: 対話がどのように「哲学」として機能するのかを双方向に探求する。

プログラムは2025年1月から6月までの約5ヶ月間(第一期)で構成される。参加者はオンラインを中心としたチームワークを通じて、プレ実践から本実践ワークショップの実施まで、一連のプロセスを完走する。プログラムをリードするのは、哲学の専門知識とビジネス現場での知見を併せ持つメンバーだ。

  • 佐々木 晃也 氏(大阪大学大学院、企業内哲学の研究者)

  • 堀越 耀介 氏(東京大学UTCP、教育哲学・哲学対話の実践者)

  • 濱田 力稀 氏(大阪大学大学院、フランス哲学・企業アドバイザー)

「Orillon」の募集概要と応募方法

「Orillon」は、企業で哲学を導入したいビジネスパーソンだけでなく、自身の研究を社会実装したい哲学研究者の参加も広く募っている。哲学の専門的な背景は必須ではなく、プログラム期間中の自学自習に意欲的な層をターゲットとしている。

  • 募集期間: 2026年1月6日(水)23:59まで(※日程から次期募集の可能性もあり)

  • 場所: オンライン(最終報告会のみ東京都内にてオンサイト予定)

  • 参加費: 無料(WS実施に伴う実費等は自己負担)

  • 定員: 12名程度(選考あり)

組織の当たり前を問い直し、新たな価値創造の基盤を築こうとする「企業内哲学」の試み。ビジネスと人文学の新たな交差点として、今後の成果が注目される。

詳細・申し込み: https://casla-japan.org/research-commons/orillon