JCNEが2024年に実施した調査によると、NPOを信頼できると回答した人は全体の21.9%にとどまり、約5人に1人がNPOを信頼していないことが明らかになった。この結果は、企業(26.3%)や政府(18.7%)と比較しても低い水準であり、NPOの信頼性向上が必要であることを示している。

グッドギビングマーク制度は、このような状況を改善し、NPOの信頼性を客観的に示すことで、寄付者や支援者が安心して支援できる環境を整えることを目指している。グッドギビングマークを取得したNPOは、「健全に運営されている団体」であることを客観的に証明できる。これにより、従来の支援者層とは異なる新たな支援の広がりが期待できる。また、約2ヶ月という短期間で信頼性を示すことができるのも、この制度の特徴だ。

審査基準は、団体確認、ガバナンス、コンプライアンス、資金管理、情報公開の5つのカテゴリーに分かれており、計14項目から構成されている。具体的には、法人の存在確認、社内ガバナンスの実施、反社会的勢力との関係遮断、資金管理の透明性、情報公開の実施状況などが含まれる。

グッドビギニングマーク自体の知名度や信頼性も重要にはなるだろうと考えられるが、それでも客観的に信頼性を示すための手段があることはNPOにとってはありがたいことだろう。企業や助成団体が寄付先や助成先を選定する際に参照されることも多そうだ。