衣服・ライフスタイル産業が抱える社会課題の解決に取り組むシタテル株式会社と、CO2排出量見える化・削減・報告クラウドサービス「アスゼロ」を提供するアスエネ株式会社が業務提携し、衣服・ライフスタイル製品の生産時に排出されるCO2を可視化して、業界の脱炭素経営を促進する。

アスエネは企業・自治体を対象に、サプライチェーン全体のCO2排出量見える化・削減・報告クラウドサービス「アスゼロ」と持続的なサプライチェーン調達のためのESG評価クラウドサービス「ESGクラウドレーティング(ECR)」を運営。企業のカーボンニュートラル達成を推進するため、SX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)コンサルティングと脱炭素のワンストップ・ソリューションサービスを提供し、企業の脱炭素経営とESGの取り組みを推進している。

シタテルはクラウドサービス「sitateru CLOUD」を中心に、衣服およびライフスタイル製品生産のプラットフォームを提供。シタテルのサプライチェーンネットワークでは、現在国内を中心とした約2,600社の縫製工場・生地メーカー等と連携し、約23,500社のブランドや企業が登録している。

シタテルは、アパレル製品の生産におけるサプライチェーン上の生産管理やコミュニケーションのデジタル化を行っており、生産現場の一次情報を取得できる。アスゼロとの連携により、洋服の生産において、サプライチェーン上のCO2排出量を見える化させ、アパレル業界の脱炭素化を推進できる見込みだ。

アパレル業界でのCO2見える化において、大手企業は自社で活動量データを保持しているものの、サプライヤーとなる生地資材メーカーや縫製工場のデータ収集が非常に難しいことが大きな課題としてあげられる。この度の提携により、この問題に対してアプローチが可能になり、アパレル業界のDXとSXを同時に推進できる体制が整う。

今後は、シタテルのプラットフォームでは、製品のCO2排出量(カーボンフットプリント、CFP)が開示されている企業を選択できる仕組みを検討しているという。両社は、アパレル業界が抱える脱炭素化に向けた課題を解決するため、CO2排出量の見える化だけでなく、プラットフォームを活用した削減の支援をし、業界全体の脱炭素経営をさらに推進していく方針だ。