チームのコラボレーションを促進するクラウドサービスを提供する株式会社ヌーラボは、DEI推進の取り組みとして、2022年3月より、一般社団法人Famieeが提供する「パートナーシップ証明書」発行サービスを導入している

同サービスの導入により、ヌーラボ従業員は、パートナーの性別にかかわらず、福利厚生を含む諸人事制度を申請する際に「Famiee」の家族関係証明書を利用できるようになっている。

民間発行のパートナーシップ証明書

Famiee」は、住んでいる場所に関わらず取得・利用できる家族関係証明書だ。日本では法的に夫婦と認められていない、同性パートナーにも適用されている。

現在、行政が発行しているパートナーシップ証明書は、各行政ごとに発行基準が異なり、日本全国の人を対象にしたものは存在しない。企業が自ら確認するという選択もあるが、企業にとっても申請者にとっても負担が大きいだろう。

Famieeが提供するのは、パートナーシップ証明が必要な際に活用可能な全国共通の仕組みだ。それにより、企業が独自の申請書類を設計したり、各行政ごとの証明書の発行基準をトレースしたりする必要がなくなり、効率的に対応することができる。

申請する従業員にとっても、会社への自己申告に比べ、整備された証明書を発行をし提出する方がハードルが低いと考えられる。申請はスマートフォンのアプリで完結するため、プライバシーも守られる。また、申請時に提出する個人情報に関しても、サーバー等には保存されない仕様になっているという。

ヌーラボのDEI推進の一環

ヌーラボはこれまでも、従業員の個々の特性にかかわらず、それぞれの可能性を最大限に発揮できるようなインクルーシブな職場環境を構築することを重視してきたという。そうした姿勢を社内外に示していくために、2021年7月には「ダイバーシティとインクルージョンのポリシー」を策定・公開している。

ヌーラボは、今後もDEIの推進を行い、多様な特性をもつ従業員が能力を発揮できる環境づくりに努めていくとしている。
DEIの重要性は認知しつつも、どのように推進していけばよいかわからず課題意識をもっている企業も少なくないはずだ。こうしたサービスを活用するという選択肢が、多くの企業に認知されていくことが重要になるだろう。