デザインスタジオCULUMUが、インクルーシブデザインのアプローチを体験できる「デザインワークショップ」の提供を開始した。CULUMUはこれまでも、社会課題起点の新規事業支援やDEIに取り組む事業のデザイン支援を行なってきている。

CULUMUのデザインワークショップは、これからインクルーシブデザインを活用したサービス開発を推進したい企業を対象としたプログラムだ。ワークショップでは、今後包括していくべきユーザーがまとめられた「カード」を用いる。

そのカードをマッピングしながら、サービスを享受できている人、実は使うことができていない人を明らかにしていく。その上で、多様なユーザーの視点から課題を発見し、アイデアを創出する考え方を体験していくという設計になっているという。

実際のワークショップの様子

ワークショップはオンラインにも対応しており、デザインテーマも、実施する企業に合わせてカスタマイズすることが可能だ。また、ワークショップ実施後には、カードはツールキットとして提供されるため、自社内で継続的に取り組んでいくことができる。

成熟した現代の経済において、差別化できる商品やサービスを開発するためには、高齢者や障害のある人、外国人など、これまでデザインプロセスから除外されてきた、特定のニーズをもつユーザーの声を取り入れていくインクルーシブデザインの考え方がますます重要になる。

一方で、多くの企業では、インクルーシブデザインの重要性を認識しつつも、そもそもどのような多様性に配慮するべきかがわからない、推進するデザイナーやファシリテーターがいないといった問題を抱えているという。

インクルーシブデザインの重要性は認識しつつも、どのように始めていいかわからない企業は多い。ワークショップ参加を契機として、DEIに取り組む企業が増えていくことに期待したい。