漁師の助け合い海難救助サービス「よびもり (yobimori) 」を提供する株式会社よびもりが、2022年10月に資金調達を実施した

漁師が同サービスを利用するには、まずSOS発信端末である「よびもりデバイス」を身につける。海で事故が発生した際に事故者がよびもりデバイスのボタンを3秒間押すと、SOSがGPS情報と合わせてよびもりのアプリに送信され、事故者から最も近くにいる漁師と、事故者の家族に伝わるようになっている。

よびもりによると、サービスの主な利用者である漁業協同組合の漁師からは「ライフジャケットに加えてよびもりがあると、安心感が増します」「スマートフォンと同じくらい、漁に出るときはよびもりを絶対持っていくようにしています」という声が上がっているという。

今回の資金調達では、救助状況をさらにわかりやすく可視化できるようアプリを改善し、救助効率を大幅に上げることを目指す。今回、出資した投資家によれば、よびもりのソリューションが漁業だけでなく、プレジャー船や釣り人にまで広げ、海難事故をゼロにしてくれることに期待しているという。

世帯におけるスマートフォンの保有率は8割を越え、テクノロジーが浸透していると思いきや、まだまだその力を活かせていない領域は多い。そして、もっと活用できれば、命を守れる可能性が上がるのが海だ。自然の力は時に脅威となり、その中で人間はごく小さな存在だ。だが、私たち人は考える葦である。誰でも安全に海を楽しめる場所にしたいと思っている人たちは、是非よびもりをチェックしてほしい。

(Photo via よびもり)