一般財団法人KIBOWが運営する「KIBOW社会投資ファンド3号」は9月30日、サステナブルコーヒー事業を手掛けるGood Coffee Farms株式会社に3,000万円を出資した。今回の出資は、KIBOWとして19件目の出資となる。

Good Coffee Farmsは、「Coffee Changing the World」というコンセプトのもと、これまで価格決定力をもたなかった小規模コーヒー農家がスペシャルティコーヒーを精製するために必要な機器・知識・マーケットアクセスを提供する企業だ。同社は、環境負荷の少ない自転車型の脱穀機などを使い、丁寧かつ厳格な精製を行うことにコミットした小規模農家達がつくる高品質なコーヒー生豆を、日本・世界のロースターや消費者に届ける事業を行っている。

Good Coffee Farmsはこれまでに、小規模農家がコーヒーチェリーを輸出直前の段階まで自ら精製できる仕組みをつくったほか、水も電力もいらない自転車型の脱穀機の開発、日本式ビニールハウスでの乾燥プロセスの採用、アップサイクル品によるコーヒー殻の廃棄削減などを行うことで、問題の解決を図ってきた。こちらがGood Coffee Farmsが創出しようとしている社会的インパクトを表現した「セオリー・オブ・チェンジ※」だ。

※特定の文脈において、どうやって、なぜ、望まれる変化が起こると期待できるかについての包括的な説明を図示したもの

今回の調達を通して、Good Coffee Farmsは今後も、生産国の社会課題の解決と、先進国などのコーヒー生豆輸入国が低環境負荷かつ倫理的な商品を購入できるプラットフォームの構築を目指し、事業開発を加速していくという。