15回目の開催となる「Tokyo Midtown DESIGN TOUCH」の今回のテーマは「環るデザイン – Design for Sustainable Future -」。同イベントは、海や農業、動物などをモチーフにクリエイターがインスタレーションを制作し、来場者が五感を使って持続可能な社会について思考を巡らせるものになるという。

同イベントでは、いくつかのコンテンツが体験できる。

建築家永山祐子氏がデザインした海をモチーフにした大型インスタレーション「うみのハンモック」は、遠くからみるといくつもの波が連なっているように見える作品だ。作品には、廃棄された魚網をアップサイクルした糸を使用しているため、ハンモックの下で休んだり談話したりしながら、どうやって海洋ゴミを活かして循環させるかについて考えるきっかけにできそうだ。

続いて紹介するのが、建築家集団デザインユニットのENERGY MEETが制作した新たな農業の可能性を探るインスタレーション「F.A.R.M.-Future Agricultural Rights for Mankind-」だ。同作品は、栽培基盤やエネルギーなど、農業に必要とされる要素をブロック化し、積み上げることで、農業という循環系システムを簡易的に体験できるようデザインされている。

デザインによる新しい概念の創出と具現化を行うTAKT PROJECTが制作したのは、環境と繋がり、環境に溶け込むインスタレーション「as it is. -equilibrium flower-」だ。、約2000個の花のオブジェクトが飾られ、夜に光り輝く。オブジェクトは「熱で硬くなる生地」で作られており、部分的に熱をかけ、硬くて柔らかい花を表現している。工業的な素材で作られた花が、周囲と調和づることで、テーマである“めぐる”を考えるきっかけになるかもしれない。

布で花を作り、草花で染色するワークショップ「対話する様につくる」も、10月23日に同会場内で開催。クリエイターが講師になり、草花で染めて自分だけの特別なオブジェを作ることができる。晴れていたら青空の下で、ワークショップを実施。秋の風を感じながら、自分だけの特別なオブジェを作ってみては。

他にも、各分野で活躍するクリエイター、デザイナー、企業が参加し、デザインをテーマにしたトークセッションも開催される予定だ。都市で生活をしていると、自然に触れる機会は少なく、「自然との共存」といったことを感じにくい。本イベントは、都市である東京の中心で、自然を模したインスタレーションを通じて、少しでも自然との共存について体感する機会になるのではないだろうか。