2022年2月25日、IBMは気候変動や異常気象、環境汚染などの環境問題に関して活動する非営利団体や政府機関の事業強化・拡大を目指し、無償の社会貢献プログラムである「IBM Sustainability Accelerator」を開始した。

同プログラムでは、環境問題の影響を特に受けている人々のために活動している団体に向けて、IBMが提供するハイブリッドクラウドやAIなどのIBMのテクノロジーやエキスパートのエコシステムを活用して支援する。IBM CSRおよびESG担当 バイス・プレジデントのJustina Nixon氏は、今回の取り組みについて次のように述べている。

「IBMでは科学、テクノロジー、そしてイノベーションを結集することで環境問題の解決、そして環境危機にさらされているコミュニティーに貢献できると信じています。環境問題による影響を最も受ける人々の生活を改善するという目標に対し、専門知識やテクノロジーを組み合わせることで、持続的かつスケーラブルな結果をもたらすことが期待できます」

昨年実施された同プログラムのパイロット・プロジェクトには、以下の3つの団体が参加。ニーズを特定し、社会的課題の解決を支援するテクノロジーを設計、開発、展開し、継続的に改善するための明確なロードマップを確立するフェーズを完了したという。

  • The Nature Conservancy India:インドにおける農業の持続可能性と公衆衛生を向上させ、気候変動の影響を軽減することを目指して、北インドにおける作物残渣(ざんさ)の焼却をなくすための公開情報プラットフォームを構築
  • Heifer International:IBMと連携してスケーラブルで安価なデジタル・ソリューションを開発し、マラウイ現地の農民協同組合に天候および作物収量の予測を提供することで収穫量および所得の増加の支援を目指す
  • 持続可能な人材開発のためのPlan21 Foundation:ラテンアメリカ地域における小規模農家の生産性や所得の増加および消費者の意識向上、責任ある市場の発展への貢献を目指し、より持続可能に作物を管理できるよう支援

プログラムの正式スタートに伴い、非営利団体による「クリーンエネルギー」をテーマとしたRFP(提案依頼書)の募集を開始します。RFPの提出期限は2022年4月30日。提出はこちらのポータルからとなっている。