ウォルト・ディズニーは2022年2月16日、新たな事業として住宅コミュニティを開発する「ストーリーリビング・バイ・ディズニー」を発表した。これまで同社が手掛けてきた「ストーリーテリング」を超えた「ストーリーリビング」へ移行するとしている。
まずは、カリフォルニア州ランチョミラージュから開発し、こうした不動産プロジェクトを全米で展開する計画だという。ランチョミラージュでの開発は、コミュニティ開発を専門とするアリゾナ州拠点のDMBディベロップメントと共同で行われている。
同コミュニティの自治会では、「キャスト」と呼ばれて親しまれているディズニーの従業員が運営を行う。さらに、メンバーシップ制度を設けることで、ディズニーが提供する様々な体験へのアクセスを可能にする構想となっている。
ディズニーといえば、キャスト以外に「イマジニア」と呼ばれるテーマパークのデザインや設計をする人々も存在する。ディズニーはイマジニアがコミュニティ開発においても鍵となるとしており、コミュニティのコンセプトを住宅建設業者等と連携して実装する役割を担う。
ディズニーランドのように非日常を感じるために物語の世界を体験しにいくのではなく、日常そのものを物語に変えようという構想は面白い。物語に住む人々も苦労や不安などもあるはずだが、ディズニーが作り出すコミュニティで暮らす人々が、どのような状態になるのか見てみたい。