2014年、秋田で地域から想像力を突き上げていく起業家・挑戦者たちを指す「ドチャベン(土着ベンチャー)という言葉が生まれた。ドチャベンは過去4年間のプログラムを通して、多種多様な事業とその生態系を形づくってきた。

昨年のドチャベンでは世界に先駆けて縮小高齢社会を進む秋田で同時多発的に芽吹いている生き方を「野生的起業(Spontaneous Entrepreneurship)」と名付け、プログラムを実施。今年も、新たな起業(アントレプレナーシップ)のあり方を探究する実践型プログラム「ドチャベン2019」を開催する。

ドチャベンでは、野生的起業を秋田の起業家精神の根幹に位置づけている。野生的起業とは、地域で生きる起業家たちから自然発生的(Spontaneous)に立ち上がる唯一無二のプロダクトやサービスを説明する概念だ。彼らは、「個人」としての資質や感性に加えて、その土地の歴史や風土、実りから得るインスピレーション、出会う人とのつながりなどの様々な「関係性」を結びつけて、オーセンティックなビジネスを生み出す。

「市場」の動向のみで説明できない、魅力と物語性に溢れた事業たちを、彼らは野生的起業と呼んでいる。

東京でのイベントや、秋田での滞在もある「ドチャベン2019」

「ドチャベン2019」のプログラムは「各種セミナー・研究会」「インキュベーションプログラム」「ビジネスプランコンテスト」の3部構成となっている。

  • セミナー・研究会「Spontaneous Lab」・・・「野生的起業」をテーマとした各種イベント(東京または秋田)を開催
  • インキュベーションプログラム「Entrepreneur in Residence」・・・秋田に滞在し、暮らすように事業を生み出す実践型プログラムを開催
  • ビジネスプランコンテスト・・・秋田を舞台に事業創造を志すプログラム参加者向けのビジネスプランコンテストを開催

2020年2月に開催されるビジネスプランコンテストに選抜されたチームには賞金と共に、事業開発・起業準備の支援が受けられるという。

多様な視点から共に学び合い、秋田を舞台に実践していく参加者を募集している。「ドチャベン2019」に興味があれば、誰でも参加できるそうだ。秋田での移住や起業・事業創出を目指す人やサポーターとしてチームに参画したい人、研究員として探究したい人でも参加できる。

だが、ビジネスプランコンテストは、秋田県内で2020年4月以降を目処に起業・事業創出を目指す人が対象となる。起業・サービスインして日が浅く、この先本格的に秋田県内に本店を置いて事業展開していきたい事業も含まれる。

2019年7月31日のキックオフを皮切りに、各種プログラムがスタートする。 こちらのイベントページでキックオフイベントの参加者を募っているので、気になる方は是非チェックしてみてはいかがだろうか。

UNLEASHでは、「ドチャベン2019」の仕掛け人であるハバタク株式会社 代表取締役の丑田俊輔さんをゲストにお呼びしてのイベントも開催予定だ。こちらもぜひ合わせてチェックしてもらいたい。

プレイフルエコノミーの時代──生産活動としての「遊び」について 丑田俊輔さん、舘野泰一さんと考える #unleash_event