「働く相手を自由に選べること」は、フリーランスとして働くメリットの一つだ。

けれど、つい一度やりとりをしたことのある相手の仕事や、継続的にもらえる仕事を優先しがちで、仕事の幅が狭まってしまうことも少なくない。

また、一人で仕事をしていると、関わることのできる仕事の“規模”も限られてしまう。フリーランスの自由と、会社に所属して得られる経験は、トレードオフなんだろうか。

そんな問いに“プロジェクト型で働く”という回答をくれるのが、プロジェクトシェアプラットフォーム「TEAMKIT(チームキット)」だ。

「信頼」でつながる新しいチームの作り方

「TEAMKIT」は個人がプロジェクトをシェアするプラットフォームだ。ユーザーは、プロジェクトを立ち上げて働く仲間を募集したり、募集中のプロジェクトに参加したりできる。主な機能は以下の3つに分類される。

  • プロフィールページの作成とシェア
  • Tentを立てる・参加する
  • Whoopを送る・貰う

プロフィールページの作成とシェア

1つ目の機能では、自分の簡単な経歴やポートフォリオを紹介するプロフィールページを作成できる。TEAMKIT内ではもちろん、外部のSNSにもシェアが可能だ。

作成する際は、TwitterアカウントやFacebookアカウント、職種、希望ワークスタイル、自己紹介を入力する。必要に応じて、スキルや学歴、経歴、ポートフォリオも作成できる(6作品までポートフォリオに登録できる)。

筆者の作成したプロフィールページ

「Tent」を立てる・参加する

ユーザーはTEAMKIT内でプロジェクト(Tent)を立ち上げ、チームメンバーを募集できる。

Tentを立ち上げるには、「プロジェクト名」、「プロジェクトの詳細」、「タグ」、「カバー画像」、「募集状況」、「募集したい人」を設定する。

サービス内ではすでに様々なTentが立ち上がっている。

Whoopを送る・貰う

3つ目が他己紹介機能の「Whoop」。これは、紹介したい相手に紹介文(Whoop)を送ると、相手が自分にWhoopを返した場合のみ、互いのプロフィールページにその内容が公開されるというユニークな機能だ。

最近では、SNSのフォロワーが人気や信頼の指標として用いられることもあるが、単純な数だけでは判断がつかないケースも多い。「Whoop」は、互いにメッセージを送る仕組みによって、「信頼」を可視化している。初めて仕事をする相手でも、人となりがわかっていれば、安心感が得られそうだ。

“個の時代”に適したプロジェクトの流通インフラ

フリーランスの人口が増え、これからは「個の時代」と言われる。しかし、それは決して「一人で」働くという意味ではないはずだ。異なる専門領域を持つ人とのコラボレーションや、チームでしかできない大規模な仕事への挑戦は、仕事をもっと楽しくやりがいのあるものにしてくれる。

「信頼」をベースにプロジェクト単位でのコラボレーションを生むプラットフォームは、自分のスキルを活かして自由に働きたい人にとって心強い味方になってくれるだろう。先日にはベンチャーキャピタル「ANRI」などから資金調達も達成し、TEAMKITは波に乗っている。これから個人の間にどのような「縁」が生まれていくのか、その成長を見守りたい。