リモートワークが当たり前になると、色んな地域の同僚ができる。地域で暮らすことは、少し前と比べても格段に選択肢に登るようになった。

オフィスに出社する機会が減れば、オフィスへのアクセスが良い場所に住む必要もなくなる。しばしば、都市近郊の自然豊かなエリアへと居を移す知り合いも増えてきた。

こうした「移住」には、きっかけも必要だ。働き方の柔軟さが高まるのも、もちろんひとつのきっかけではある。

地域側からの働きかけが活発になることで、さらに移住は身近なものになっていくはずだ。

移住スカウトサービス「SMOUT(スマウト)」にアプリが登場

株式会社カヤックLivingが運営する移住スカウトサービス『SMOUT(スマウト)』のiOSアプリがリリースされた

SMOUTは地域で活動する人と、地域が気になるユーザーをマッチングすることで、地域に関わるきっかけや、移住のきっかけを創出するサービスだ。サービスのリリースから3ヶ月が経過し、ここまでの手応えについてカヤックLiving代表取締役の松原佳代氏はこのように語っている。

「1ヶ月強でユーザー登録が1000名を超えました。ユーザーが増えていることで、想像以上に人々にとって『移住』が身近なものになって、引越の先に移住を考えられるようになってきた印象があります。

SMOUTはスカウトという形で地域の人が能動的にアプローチできることが特徴ですが、月に何百ものスカウトが送信されています。その他、地域への試住ツアー、1ヶ月滞在でのボランティア参加、イベントにインスタグラマーがスタッフ参加して発信、といった事例が生まれています」

SMOUTを通じて、人と地域が出会い、コミュニケーションが生まれている。出会った土地に足を運び、実際に地域の人と交流したり、活動に参加する人も増えている。アプリは、この動きを加速させるため、コミュニケーションをより活性化させようという狙いがある。

アプリのリリースを含め、SMOUTは今後どのような展開を想定しているのだろうか。

「今後の展開としては、地域と地域に関わりたい人のコミュニケーションを活性化し、地域への流動性、関係性を高めていきたいと考えています。アプリはコミュニケーションの深さと活性化を促進するための施策です。10月以降はリアルイベントの展開も予定していて、年内に100の地域がSMOUTに参加する状態を目指します」

リアルイベントも開催されるようになれば、さらにコミュニケーションの密度も高まり、ユーザーの熱が高まりそうだ。

地域の関係人口の増加と可視化を目指す。カヤックLivingが移住スカウトサービス「SMOUT」をリリース