何かわからないことがあった時、手元のスマートフォンからGoogleを開いて検索をする。数秒後、世界中から何万もの人が投稿した”答え”を手にする。そして、無数の答えの中から”適当”なものを一つ選んで納得する。

たくさんのことを知りたい、記憶に残したいと思っても、情報はいつでも断片的で、わかった!と思った先から抜け落ちていく。

知って、覚えて、誰かに語りたくなる、そんな知識を得たい。できれば体系的に、そして短時間で。そんなことを思っている人にはぴったりのYouTubeチャンネルがある。
それが、「Kurzgesagt-In a Nutshell(クルツゲザークト―イン・ア・ナットシェル)」だ。

「Kurzgesagt」はドイツ語、「In a Nutshell」は英語で、それぞれ「要するに」という意味にあたる単語だ。宇宙の誕生から最新テクノロジ―まで、様々なテーマについて、5~15分程度のアニメにまとめている。

動画で使用されているのは英語だが、平易な言葉でわかりやすく説明されている。40以上の言語について字幕が作成されており、日本語もその中に含まれている。

Kurzgesagtの動画はこれまでに3億4000万回以上再生され、チャンネル登録者は530万人にのぼる。

人気の秘訣は哲学・生物学・化学・工学など多岐にわたるテーマ設定や、イラスト・ストーリーからサウンドミュージックまで自主制作しているというアニメーションの質の高さ、そして何より、Kurzgesagtが採っている「Optimistic Nihilism(楽観的虚無主義)」という哲学的姿勢にある。

Kurzgesagtの哲学である「Optimistic Nihilism(楽観的虚無主義)」について以下の動画が公開されている。

世界は、人生は、いつか必ず終わりを迎える。どんな偉業を成し遂げても、どんな悪行を重ねても、行く先はみな同じ。世界は、私たちに干渉せず、ただ常にあるがままの姿でいるだけ。私たちの教義も、目的も、決めるのは私たち自身だ。だからこそ、私たちは挑まなくてはいけない。私たちの人生に意味を与えるために、より楽しく生きるために。

Kurzgesagtの動画は、私たちが解決すべき問題に立ち向かうためのヒントと、考えるために必要な問いを用意してくれる。「知って、考えて、その先に何があるのか?」を考える道標となる。

子供の教育、空き時間の暇つぶし、英語の勉強……目的は何でもいい。だが、幸福な知の余韻に浸れるKurzgesagtの動画を日常に取り入れてみてはどうだろう。

Kurzgesagt-In a Nutshellに関するリンクは以下。

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webサイト

Sound Cloud・動画のサウンドを公開中。