様々なFinTechサービスが登場し、仮想通貨も市民権を得てきた現代では、これまで以上にお金のリテラシーが求められるようになってきている。
UXやUIにこだわったサービスがリリースされることで、以前よりはお金に対する抵抗は和らいだように思う。だが、それでも個人が自らお金の知識を身につけるのは、以前としてハードルが高い。
家計簿アプリ「マネーフォワード」やビジネス向けクラウドサービス「MFクラウドシリーズ」などを提供してきたマネーフォワードが、こうした課題の解決に向けて新たな一手を発表した。
同社は家計簿アプリを提供してきたことでお金の状況を見える化し、貯金を手助けするアプリ「しらたま」をリリース。ユーザーのお金の使い方に対するソリューションの提供に乗り出した。
今回、マネーフォワードが始めたのは、見える化された家計簿情報を元に対面相談を行うための店舗「mirai talk」を新宿にオープンした。マネーフォワード代表取締役社⻑CEO 辻 庸介氏は店舗のオープンに合わせて以下のようにコメントした。
辻氏「ネットとリアルでユーザーをサポートし、身体の状態を整えるパーソナルトレーナーのように、ユーザーのお金の悩みを解決するという文化を作っていきたい」
「mirai talk」では、「マネーフォワード」を活用して、ファイナンシャルプランナーが対面相談を行う。ユーザーのお金に関する将来の不安を解消するべく、「ライフプラン診断」「お金の体質改善(パーソナルトレーニング)」「お金のスクール」などの機能を提供する。無料セミナーを開催し、診断やトレーニング、スクールなどは有料での提供となる。対象となるのは、30〜40代のビジネスパーソン、20〜30代のビジネスウーマン、20〜40代の主婦などだ。
「mirai talk」を運営するにあたり、マネーフォワードは家計再生コンサルタントとして活動してきた株式会社マイエフピーの代表を務める横山光昭氏と共同出資でmirai talkを開設。同氏がmirai talkの共同代表を務める。
横山氏「お金を貯められない人は、理想と現実のギャップがあり、情報過多で取捨選択が難しいという状況にあります。体質を改善するために、『消費』『浪費』『投資』の三分法による自分軸の形成する支援や、お金の見える化を行ってきました」
記者会見では「体質改善」や「パーソナルトレーニング」という言葉が発せられた。FiNCなどのようにトレーニングやダイエットをより効率よく行えるようにするために、レコーディングやチャットによるアドバイスをアプリを通じて提供している事例もある。
「mirai talk」も、フィットネス領域と同様に将来的にはチャットなども通じて、ユーザーの「お金の体質改善」を支援できるようになるのではないだろうか。