ここ数年、時間や場所の制約に捉われず、より柔軟性の高いワークスタイルとして「リモートワーク」を実践する動きが広がりを見せている。
早朝に目覚ましアラームで叩き起こされることも、満員電車で窮屈な思いをしながら通勤する必要もない。出社をせずに働くという選択が、私たちの生活に与えるメリットは大きい。
以前取り上げた『ミレニアル世代向けのホテル「ザ・ミレニアルズ京都」がリモートワークをしながらの旅を支援』のように、リモートワーカーをサポートするようなサービスの普及も見受けられるようになった。
リモートワーカーが働く場所、暮らす都市の選択肢は幅を広げている。では、そこからどうやって自分にとって最適な場所を見つけるのか? この問題を手助けするのが、アメリカのスタートアップが展開するサービス「Nomad List(ノマド リスト)」だ。
「Nomad List」は、全世界の約1,000の街を全25項目でランク付けしている。例えば、物価の安さ・気候・犯罪率といった基本的なランキングから、インターネットのつながりやすさ・LGBTに対しての意識・夜遊びの環境などといったものまである。
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およそ1,000もの街がランキングづけされている
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全25項目にレートがつけられている
リストに掲載されているデータは、厳格なガイドラインのもとで従業員が調査を進めている。医療や空気汚染といった専門的な知識を要する項目のデータについては、WHO(世界保健機構)やUN(国際連合)などの公式情報も反映されているそう。
また、気候・インターネットスピード・為替などの変動しやすいデータは、常にアップデートされており、各街のランキングスコアは10分ごとに更新されている。
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Slack式のチャット。主に各地域ごとにチャンネルが設定されている
リモートワーカーはこのランキングを参考に、自分が働くのに、もしくは住むのに適した場所を世界中から効率的に探し出すことができるというわけだ。他にも、世界中のリモートワーカーが集う掲示板への参加や、「Nomad List」会員メンバー同士のチャットも楽しめる。
「Nomad List」は、無料で利用可能。世界中の都市に関する25万以上ものデータをいつでも調べられる。一方、掲示板への投稿やチャットの利用などは有料の会員登録が必要となる。現在、月間のサイトユーザー数は50~100万人、PV数は200万~500万にのぼるそう。
「Nomad List」の誕生により、今後リモートワーカーの流動性はさらに高まりそうだ。