三井不動産レジデンシャルのCSV活動の一環としてスタートした「U26」プロジェクト。26歳以下の世代が、マンションにおいて将来の日本の社会課題を解決するソリューションとなるコミュニティをつくりだしていくことを目的としています。

2014年にスタートした「U26」プロジェクト。3年目となる今年は7月18日にスタートを切りました。「すまいとくらしの未来」をともに考えるメンバーがそろい、それぞれの思いを胸にキックオフに参加しました。今回はその様子を紹介します。

U26のミッション・ビジョン

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前半は、プロジェクトディレクターの岩田桜子さんより、U26プロジェクトの概要や目標、今年のテーマの共有などが行われました。

U26プロジェクトは「都市の社会課題を街に住む人々のつながりによって解決すること」をミッションに、「U26世代が考える理想のマンションを考案し、2020年までに実現すること」をビジョンに据え、活動を行っています。

プロジェクトディレクターの岩田桜子さん

プロジェクトディレクターの岩田桜子さん

自分たちの活動が何のためにあるのか、活動を通して何を実現するのかは、常に立ち返られるよう大切にすべきもの。

「そらで言える位、しっかりと覚えておいてくださいね」と岩田さんは念押ししましたが、過去3年間もそれぞれテーマは異なれど、ミッションとビジョンは共通。U26メンバーが大切にすべき根幹の考えでもあります。

プロジェクトの目標を整理した上で、参加するメンバーの心構えを紹介していきます。

U26は、参加する人にとっても有意義な場でなければいけません。社会人にとっては”学びのサードプレイス”に。学生にとっては”専攻を超えたビジネス体験” の場としてそれぞれ価値を提供していこうとしています。

有意義な場となるよう、参加者にはグランドルールとして以下の「5つの訓示」が紹介されました。

  • 感謝:この環境は当たり前にあるものではない。感謝の意思表示をしよう。
  • 実現:夢と目標をもち、そして、実現させよう。
  • 自律:まず自分が学び、自分が発言し、自分が提案しよう。
  • 関心:他社の取り組みに関心を持ち、支援し合おう。
  • 貢献:住まい手に、コミュニティに、貢献しよう。

「いいコミュニティを作るためには、この場がいいコミュニティになっていくことも大切です」

これら5つの訓示を実現することで参加者側、つまり”コミュニティ作りに携わる側”が良いコミュニティとなることを目指していきたい、と岩田さんは説明しました。

2017年度向き合うのは「単身世帯とコミュニティの未来」

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続けて、2017年度のプロジェクトで、メンバーが取り組むべき活動のテーマが紹介されました。例年ビジョンにもある、U26世代が考える理想のマンションを2020年までに実現するために、U26メンバーは実際にマンションの活動促進や課題解決を実践していきます。

今年度挑んでいくテーマは「単身世帯とコミュニティの未来」。

2035年、東京都のひとり暮らしの世帯数は全体の約半数になると言われています。「何かあったときに助け合える人がいる」ことがマンションの価値になるのではないか。その想定のもと、暮らしに安全・安心・快適を提供するイベントを企画していきます。

マンションに住む人の中でも、単身者の方々はイベントなどの参加率が比較的低くなりがちです。そういった人たちをどのようなイベントを企画すれば、どのような集客をすれば参加させられるのか。実際のマンションをフィールドにコミュニティ作りを実現するイベントの企画を行っていきます。

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テーマ紹介の後、今年参加するメンバーがそれぞれ自己紹介を行いました。事前にスライドを準備してもらい共通の質問項目を用意。参加したきっかけや意気込み、今の住まいなどがメンバー間で共有されていきました。

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住んでいた団地が建て替えになり、近所の人同士がもめる姿を目の当たりにした人や、100人規模の大型シェアハウスに住んでいるといったコミュニティに対する原体験を持つメンバー。

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仕事ばかりで社外の人と関わる機会を持てていない人、就職先が大学職員なので、大学以外のコミュニティに属す機会が無くなるのではと危惧した人など、サードプレイス的な役割を求める人。

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人と関っての物作りに興味がある人やアイデアが現実に落とし込まれる姿を見てみたいといったコミュニティ作り自体に興味のあるメンバーなど。学生・社会人とも、幅広いメンバーがそろいました。

HITOTOWAが実践するコミュニティ作り

後半では、プロデューサーを務めるHITOTOWA代表取締役の荒昌史さんより、HITOTOWAが実践するコミュニティ作りの考え方、事例の共有。そして今回の舞台となるマンションが発表されました。

プロデューサーの荒昌史さん

プロデューサーの荒昌史さん

「コミュニティがあれば何でも解決できるというのは幻想です。ただ、コミュニティがなければ何もできないというのも真理ではあります」

荒さんはコミュニティを作ることが目的ではなく、どんなコミュニティを住民の方が目指していきたいか。目指していった方か良いかなど住民の主体性が大切だと語りました。HITOTOWAがいなくなっても住民の中で継続的に発展しつづけていく仕組みを作ることもコミュニティ作りの仕事の一部なのです。

もちろん、今回のU26という1年弱の枠組みの中で、仕組み作りまでやろうとすると難しいでしょう。参加するメンバーには、「都市部のコミュニティにどのようなものが必要かを継続的に考えるきっかけにして欲しい」と荒さんは伝えました。

続けて、HITOTOWAがこれまで手がけたプロジェクトの中から、今年度のU26のテーマである単身者向けマンションに近しいものをピックアップし紹介していきます。

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1つめは「A-standard」プロジェクト。こちらは単身・DINKS世帯向け分譲マンションを舞台にコミュニティを作っていくというかなり近しいプロジェクトでした。そもそもコミュニティに関心がある人だけでなく、コミュニティに関心の無い普通の人たちをどのようにつなげていくかを考え、イベントやワークショップ、理事会に参加したコンサルアドバイスなどを実施していったものでした。

2つめは、「西新宿 CLASS in the forest」プロジェクト。こちらは、60階建てのタワーマンションを舞台にしたもの。タワーマンションは投資目的での購入が多く、長期的に住む想定の人が少ないそう。また一般的にタワーマンションは外国籍の人が3-4割と多く、コミュニティがとても作りづらいと言われているそうです。

このプロジェクトは現在も進行中で、60階建てにちなんで60回イベントを行うなど、場を通したコミュニティ作りを実践している最中とのことでした。

舞台となるのは「三井不動産レジデンシャルPark Luxe」

最後に、今回舞台となるマンションが発表されました。

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今回の舞台は「三井不動産レジデンシャルPark LUXE」シリーズにおける都心部の2つのマンションを予定しています。いずれも分譲型で、1LDK、2LDKといったコンパクトな間取り。主なターゲットは単身世帯や二人暮らしでハイエンドな高級マンションとのことです。

荒さんより紹介された「西新宿 CLASS in the forest」と同様に、長く住もうという人よりもいれば、投資用などで購入し、賃貸に出したり、そのうち引っ越すつもりという人も少なくなく、「一般的にはコミュニティ作りがされてこなかったマンションシリーズです」と荒さんからは紹介されました。

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今年のU26メンバーには、このマンションで、コミュニティイベントを実施してもらいます。どうすれば人を集められるのか、どんなイベントであれば興味を持ってもらえるのか。これからさまざまな学びやアクティビティ、実践を通し、1年間考えていきます。

「かなり難しいテーマだとは思いますが、みんなにとっても学ぶものは多いはず。3月末まで頑張ってください」と荒さんは会を締めくくりました。

初回を終え、これからU26はどのような活動を見せていくのでしょうか。今後の展開にも乞うご期待ください。