義足の開発に取り組むベンチャー Xiborg は、新たにすべての人に”走る”喜びを届けるためのクラウドファンディングプロジェクトを開始した。Xiborgがスタートしたのは、世界初となる義足の図書館を作るためのプロジェクトだ。

国内には、足を切断した方が約6万人存在する。こうした人々は競技を含め、義足を使って走ることができる人はほぼいない。Xiborgは、競技用板バネ(義足)が高価であること、走るための練習場所が少ないこと、板バネを取り付けるのが難しいことなどの理由から、走ることがほぼいない状況になってしまっていると考えている。

Xiborgは、多様な義足を揃えた”図書館”を立ち上げることで、多くの人が走る喜びを感じられるスペースを生み出すことへの挑戦を始めた。

舞台となる新豊洲Brilliaランニングスタジアムは、全天候型60m陸上競技トラックとXiborgの義足開発ラボラトリーが併設されたユニークな施設だ。Xiborgはラボ内に走ることに特化した、さまざま種類の競技用板バネを設置し、板バネを取り付けるためのコネクタも用意し、誰でも板バネを体験できるようにしようとしている。

同スペースを訪れた人々は、自分に合った義足を見つけて装着し、トラックで自由に走り、帰るときに返却する。初めて板バネをつけた人や走り方を改善したい人のために、独自のトレーニングメニューの開発や義肢装具士と患者を対象にした走り始めイベントの開催も予定しているという。

「障がい者、健常者関係なく、楽しく一緒に走る風景が当たり前になりますように」

そうXiborg代表取締役の遠藤謙氏はコメントしている。

目標金額は1,500万円、プロジェクト期間は約2ヶ月。スタートから数日で200万円近くを集めている。遠藤氏の願いが叶うよう、プロジェクトの成功を祈りたい。