HR Tech関連サービスを展開するファインディ株式会社が、本日新たにエンジニアのプレミアム転職サービス「Findy(ファインディ)」をリリースした。同サービスでは、同社が開発した解析方法によりIT、Webエンジニアスキルとテック企業がエンジニアにとってどれだけ魅力的なのかを客観的に格付けし、両者をマッチングする。

ファインディは、2016年11月末に企業求人票採点サービス「Findy」をリリース。サービス開始から半年弱で約400社の人事担当者や人材紹介会社が利用しているという。今回、プレミアム転職サービス「Findy」のリリースに先立ち、企業求人票採点サービスの名称を 「Findy Score(ファインディ スコア)」に変更している。

プレミアム転職サービスFindyの流れは下記の通りだ。

ファインディは、Findy Scoreのノウハウを活用して日本中のIT、web企業のエンジニア求人情報を解析し、「Findy Tech 企業トップ100+」を選定。選定の基準は「求人票の分かりやすさ」「求人票のエンジニアにとっての魅力度」「エンジニア向け求人票の個数」だ。

エンジニアは、ソースコード管理ために利用するサービス「GitHub」のアカウントを連携させると、ファインディが公開レポジトリを解析し、エンジニアスキルを偏差値化する技術を開発している。

偏差値 60 以上のスキルを持つエンジニアのみプレミアム会員として、Findyに登録できる。Findyに登録したエンジニアには、「Findy Tech 企業トップ100+」から、年収500~1200万円のオファーが届く。オファーを出したい企業は月額利用料と求職者が転職した際の果報酬を支払うことでサービスを利用できるという。

求人票による評価でどこまで実際の職場環境がわかるのかが気になるところだが、ファインディ代表取締役の山田裕一朗氏は、「求人票評価の高い企業は、仕事内容やスキル、求める人物像がクリアになっており、エンジニアにとって働きやすく、成長しやすい職場環境であると判定しています」と語る。

「起業後、多くの会社の採用に関する相談を受けました。そこでの印象は、経営戦略→事業戦略→組織戦略→人材戦略と落とし込んだ上で採用活動を設計できている会社は、レベルの高い求人票が書けているということ。そのため、現時点では具体性と分かりやすさを持って求人票が書けるように戦略の落とし込みできている会社は、働きがいという意味でも良い環境であると考えています」

求人票の重要性に対する山田氏の考えは、こちらのスライドにまとまっている。

山田氏が求人票採点サービスのFindy Scoreをリリースした直後に、無料で求人票を作成するサービスを実施した際、8割以上がエンジニアの求人を描いて欲しいという依頼だった。このことから、エンジニアと人事のギャップは大きいと感じたという。その経験からも、エンジニアのプレミアム転職サービスのリリースへと至っている。

ファインディは、今後もアルゴリズムの精度を上げていくことを予定しており、世界50カ国以上で従業員意識調査を行い、調査結果をもとに毎年「働きがいのある会社」ランキングを発表している調査研究機関であるGreat Place to Workのように求人票審査にとどまらない評価方法も模索していきたいと考えているそうだ。

山田氏によれば、スキルを測れる職種はエンジニア以外にもデジタルマーケティングなど存在している。Findyが今後対応職種を拡大していくのか、もしくはエンジニア領域でサポートできる領域を拡大していくのかはリリース後の反応を見ていくことを考えているそうだ。