福井県鯖江市、株式会社jig.jp、さくらインターネット株式会社が、鯖江市の公共バス「つつじバス」に搭載する「バス乗客リアルタイムオープンデータシステム」を共同開発し、2017年4月1日より運用開始した

鯖江市の公共バス「つつじバス」は、高齢者や障害のある方など交通弱者を主に対象とした、市民全員が利用できるコミュニティバス。バス利用者動向把握のため、これまで手動で乗降者データを集計しており、運転手および市役所職員の業務負担となっていた。

鯖江市は、業務負担軽減と、バスの乗降者データをリアルタイムで可視化してバスの利便性をさらに向上させるため、「バス乗客リアルタイムオープンデータシステム」の開発に至った。同システムは、バス利用者の乗降車時に運転手が操作盤のボタンを押下することで、自動的に乗降者データが集計される。

集計したデータは、オープンデータとして、ウェブサイト「データシティ鯖江」から誰でも無料で利用でき、アプリケーションの作成などに役立てることが可能だ。作成されたアプリケーションも、同ウェブサイトで公開。第一弾として、バス利用者が事前に混雑状況を把握できるようなアプリケーションを、jig.jpが作成予定だという。

鯖江市は、一般社団法人 コード・フォー・ジャパンが実施する自治体への民間企業社員派遣プログラム「コーポレート・フェローシップ」事業で、2016年11月より3カ月間、ヤフー株式会社の社員を迎え、さらにjig.jpの協力を得て、市の課題である「オープンデータを活用した公共交通の振興」に共に取り組んできた。

鯖江市、jig.jp、さくらインターネットは、さらなるイノベーションを起こすべく、鯖江市のさまざまなオープンデータを活用したアイデアソンやハッカソン、アプリケーション開発やオープンソース・ソフトウェアの活用を通じて、官民の垣根を超えてITによる公共交通の振興に取り組んでいく。