ソフトバンクがオフィスシェアのスタートアップ「WeWork」に3億ドルを出資した。今年のはじめから投資するとの噂は出ていたが、ついに実行されたようだ。
WeWorkは、アメリカをはじめ中国、韓国、フランス、ドイツなど36都市154カ所でコワーキングスペースを提供するスタートアップ。入居者は「WeWork Commons」と呼ばれるソーシャルネットワークにアクセスでき、他の場所のWeWorkも利用できる。
WeWorkは入居者を惹きつけ、集まってきたアーリーステージのスタートアップたち向けに「WeWork Labs」というインキュベーションプログラムを運営している他、住居版WeWorkともいうべき「WeLive」をスタートしている。
WIREDに掲載された記事では、WeWorkが建築設計事務所のCaseを買収したことについて触れている。Caseは「ビルディング・インフォメーション・モデリング(BIM)」と呼ばれる技術をベースにした設計・施工を専門としている。
BIM技術を用いることで従来の設計図は不要となり、建築物を階層データに変換することが可能となるという。従来よりも扱うことのできる情報が増え、設計上の決定事項を素早く現場へと展開できるそうだ。
WeWorkは、3Dモデリングされたデータを活用しながら、設計プロセスを大きく変え、垂直統合された不動産ベンチャーとなることを構想している。着実に事業を拡大しているWeWorkだが、ソフトバンクから巨額の投資を受けられている理由はこの構想によるところが大きいのではないだろうか。
via VentureBeat