貝印がおこなった「食品ロスと野菜の価格高騰に関する調査」では、全国の20~50代男女で、週に2回以上自身で料理をする計500名に、食品ロスに対するアンケートを実施した。
「食品ロスに対して意識をしているか?」という質問には、8割以上が「意識をしている」と回答し、具体的な取り組みを行っている家庭は約半数にのぼった。食品ロスを減らそうと企業や地域だけではなく、個人の意識も変わってきていることが伺える。
一方で、家庭内の食品ロスの中でも「食品の過剰除去」への意識は2割以下という結果も。環境省の報告書によると、過剰除去によって家庭から排出される食品ロスの発生量は、1年で32.8万トンと推定されている。
貝印が2022年の「野菜の日」に合わせて公開したのは、こうした過剰除去に対するメッセージを発すると同時に、対応の仕方を共有するためのサイトだ。
貝印が「食品の過剰除去削減」に向けたWebサイトを公開
「人にやさしい刃物」という考え方を100年以上大事にしてきたメーカー貝印は、過剰除去について知ってもらうきっかけになればと、野菜の「切り方」に注目したWebサイト「やさしい切り方辞典™」を公開した。
同サイトでは、動画を通して、ムダなく切る方法やオリジナルレシピ、野菜の保存の方法などについて紹介している。野菜の画像をクリックすると、切りはじめから切った後までの一連の動画が再生される。動画の流れに沿って字幕もついており、サイトを訪問した人は動画を見ながら「やさしい切り方」を学べる。
切り方が紹介されているのは、家庭で廃棄の量が多い15種類の野菜や果物たち。さらに、このうち6種類の野菜については、つい捨ててしまいがちな部位を使用したオリジナルレシピも紹介している。
2022年10月15日(土)16日(日)、日本女子大学学園祭「目白祭」内で開催する「『食・健康・SDGs』~野菜を食べよう!地球環境にやさしい健康な食事~」というイベントでは、同大学の食物学科の学生が「やさしい切りかた辞典™」を用いて考案したレシピを紹介する予定だ。関心のある方はぜひチェックしてみてほしい。