有機・特別栽培の農産物やミールキットなどの食品宅配を展開するオイシックスドット大地株式会社とヤマト運輸株式会社が、生産者が抱える農産品物流の課題を解決することを目的に共同研究を開始した。共同研究は「ベジネコ」プロジェクトと呼ばれ、研究期間は来春までを予定しているという。

今年の10月からは、消費地からの距離が遠く、農産品物流の課題解決に向けて積極的に取り組んでいる山形県の生産者の協力を受けてフィールドワークを開始し、新たな輸送スキームの構築などについて、テスト運用を実施してきた。

「ベジネコ」プロジェクトでは、オイシックスドット大地とヤマト運輸は、それぞれが有する生産者ネットワークと輸送ネットワークを組み合わせる。そうすることで、生産者が個別に手配する輸送手段を統合し、ヤマト運輸の全国約4,000箇所の営業所を活用するなど、安定的かつ効率の良い物流の構築等を共同研究する。

ヤマト運輸の物流ターミナルからオイシックスドット大地の物流センターへ、必要な農産物を必要なタイミングで一括納品する仕組みを構築し、倉庫への配送や倉庫内作業の効率化を進め、より新鮮な状態で顧客に商品をお届けすることも目指していく。
 
今後、山形県での物流課題をより深く研究していき、2018年1月からは宮崎県でもテスト運用を実施する予定だ。また、「ベジネコ」プロジェクトはオープンプラットフォームとして、農産品に関わるさまざまな事業者の参画も視野に入れ、農産品物流の効率化とともに、生産者の販路拡大も支援していくという。