「地産地消」という言葉がある。その地域で採れたものを、その地域で消費する。遠いところで採れた食べ物を運んでフード・マイレージ高く消費するより、環境への負荷も低いし、消費する側も心地よい。

けれど、これより、もっと自由で、もっと近いスタイルがあってもいいかもしれない。

友産友消」は、友だちがつくったものを友だちとして美味しく食べたり使うライフスタイルだ。1999年に生まれたNGO「ナマケモノ倶楽部」が、これまで手がけてきた環境運動や文化運動、スロービジネスの先にある暮らし方を模索・提案するムーブメントとして始まった。

「#友産友消」のハッシュタグがついて、Instagram上にいろんな人の活動の様子が載っている。

Enthusiasm shared. Thank you @yaowadeechookong @opor_red @leeayu and the friends, so honored to be a part of your community, we love you!! 多文化の交差点、チェンマイ。彼らは町で初めての有機ファーマーズマーケットを主催し、町中のクリーンアップと2000本の植樹、100人で囲む #友産友消 の食卓イベントをやったばかり。行政も関わりたいと、2000本の水やりは請け負いますと申し出てきたそうな。 いまは、公園と映画館、(ホテルのではない)みんなのプールをどう作るか、作戦会議を続行中。「私/private」と「公/public」のあいだの「共/commons」を近所の皆と取り戻す楽しさ、わかるわかる! 世界のどこにも、突き抜けて前向きなロマンチストたちがいることを確認した午後。仲間が増えて嬉しいよ。 #cinemacaravan #ahkaamacoffee #diversity #slowfoodmovement #slowfood #learningbydoing

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現状、生きていく上で経済活動は欠かせない。物々交換ですら、価値交換ではあるから経済活動に入る。経済活動をする前提で、それをどう納得できるものに変えていくのかというのが、僕らが取り組んでいかなければならないことだ。

クルミドコーヒーの店主、影山知明氏は著書「ゆっくり、いそげ」の中で、「特定多数」の経済について言及していた。顔の見える関係、時間に追われない経済活動、こうしたものを実現していく上で、友産友消という考え方も参考になりそうだ。

ナマケモノ倶楽部は、“友産友消”の輪を広げるべく、いろんな旅企画やトークイベント、オンラインショップなども実施していくことを考えているそうだ。

こんな”選択肢”があることを知ることができたら、ホッとできる人もいるのではないだろうか。