贈る側と、受け取る側。ギフトにおける課題

株式会社GiftXが、贈り手がギフトを1つ選び、受取り手が本当に欲しい物に選び直せる新しいソーシャルギフトサービス「GIFTFUL」の提供を開始した。

同社が20〜40代の男女300名を対象にギフトに関する調査を実施したところ、ギフト送付で悩む理由についての質問では、「何を贈るか悩む」が最も多く66%、続いて「相手のほしいものや好みがわからない」となっており、ギフト送付において品物の選定が悩みごとという結果が出たという。

贈る側だけでなく、ギフトを受け取った際に素直に喜べなかった理由についての質問では「自分の好みや趣味嗜好とは合わない品物をもらってしまったから」や、「自分では使わないものをもらってしまったから」が上位を占めており、受取り手が喜べないギフトが贈られてしまっていることがわかった。

先行して「GIFTFUL」を利用したユーザーは、ギフト受取完了数103件に対する選び直し率が57%と半数を超えており、多くの方が実際に選び直しをしたそうだ。実際に選び直せるのであれば、その行動を選択する人は約半数にのぼる。

「GIFTFUL」は、この贈り物における課題の解決に取り組もうとしている。

「選び直し」が可能なソーシャルギフトサービス

「GIFTFUL」を利用する際、贈り手はラインナップの中からギフトを1つ選んでメッセージカードを作成し、発行したギフトリンクをSNSやメールでお相手に贈る。受取り手は贈られたギフトを受け取る、もしくは同価格以下のギフト候補からギフトを選び直すことができる。

支払いは、相手の受取手続き完了後のみ発生。受取手続きが完了しなかった場合には、支払は発生しない。ソーシャルギフトサービスにおいて発生していた、贈ったものの受け取られない、ムダになってしまう、という体験をなくす狙いだ。

現代にあったギフト体験を

筆者もリリースされてすぐに同サービスを利用して、贈り物をしてみた。選んだものとは違うものが選択され、良かれと思って選んだものが選ばれなかったのは少し残念な気持ちだったが、「すでに持っているもの」だったとのことで、あやうく贈り物がムダになるところだった。

「贈る」という行為にかける思いは、人によって様々だろう。贈る側の気持ちも大切にしつつも、受け取る側の気持ちも重要だ。贈り贈られる体験が、双方にとってちょうどよいものになるために、「GIFTFUL」のようなサービスは役立つだろう。

現代では、友人や知人といえど、普段から接している人ばかりではない。何か贈ろうと考えたとしても、相手が欲しているものを把握するのは困難だという背景もある。ソーシャルギフトサービスが生まれてから10年余。「GIFTFUL」が現代にフィットしたギフト体験を作り出す日は来るだろうか。