僕は、今年に入って頻繁にファスティングに取り組んできた。毎月、3〜5日間食べない期間を続けたことでわかったのは、「食はエンタメ」だということだった。
せっかく食べるなら、こだわりをもった食事をしたい。そう思えるようになってからは、以前にもまして飲食店のことが気になるようになった。だが、「こだわる」というのは大変だ。できることなら、こだわるための負担が減るといい。
そう考えていた僕にとって、食材にこだわりたい飲食店と、農作物にこだわる農家、双方を支援する動きが始まるというのは吉報だった。
コンシェルジュ型仕入れサービス「食べチョクPro」
オーガニック農作物のCtoCマーケットプレイス「食べチョク」を運営する株式会社ビビッドガーデンが、 飲食店向けの新サービス「食べチョクPro」を正式リリースした。
「食べチョクPro」は、飲食店からの要望に合わせて最適な農家を提案する、コンシェルジュ型の新しい食材仕入れサービス。食材にこだわる飲食店は要望を伝えるだけで、手間なく簡単に“農家直送”食材を仕入れることができ、食材の開拓・仕入れにかかる時間を削減することができる。
これまでビビッドガーデンは、C向けにオーガニック農作物のCtoCマーケットプレイス「食べチョク」を展開してきた。現在、「食べチョク」には全国から約200軒の農家が参画しているという。
ニーズが強かった飲食店向けのサービス
ビビッドガーデンは、今年の2月に「食べチョク」で保有している農作物の収穫データを活用し、ユーザーの好みに合わせたオーガニック野菜が定期的に届くサービス「食べチョクコンシェルジュ」をリリース。同サービスは翌月の継続率95%であり、ユーザーからの評価も高い。
今回リリースした「食べチョクPro」は、「食べチョクコンシェルジュ」の仕組みを飲食店向けに改良したもの。実は、C向けに開始した食材マーケットプレイス「食べチョク」にも、飲食店から農家直送食材の問い合わせが増えていたそうだ。
これまではメール等で個別に対応していたが、手動では対応できる店舗数に限りがある。より多くの飲食店と農家のマッチングを生み出すために、飲食店向けにサービスを切り出した。
飲食店が「農家直送食材」や「珍しい食材」などを取り扱うためには、食材の開拓・仕入れを自ら行う必要があった。食材へのこだわりをもって運営する飲食店の中には、小規模な店舗もいるだろう。そうした店舗の仕入れにかかるコストを下げられれば、よりサービスの向上などに向き合うこともできる。
「レタスと、他に葉物以外の野菜をおまかせ3種で」なんて注文の仕方ができるという。こうした曖昧さを受容するサービスであることも、今後の成長に期待が持てる。ビビッドガーデンは、飲食店とのマッチングにより、こだわり農家のさらなる販路拡大を目指す。